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スマートフォンでメッセージのやり取りをしているだけで、実際に会ったのはそれが最後でさすがにこのままでは良くないということは分かっている。
自然消滅しかねないことは重々承知しているつもりだ。
「陽葵、華乃子おはよ!ってか華乃子その顔大丈夫かよ?!」
「あーおはよー唯斗。そのリアクションね2回目なのよ。もう既に陽葵にされてるのよ」
副島唯斗はシステムエンジニアとして働いている私たちの同期だ。
明るめの茶色の髪全体にパーマをかけており身長も高く好青年な彼は社内でもモテるらしい。
「華乃子また徹夜しただろ。肌に悪いぞそんなの続けてると」
「そんなこと言うなら企画をもっと軽くしてくださいよ〜誰かさんたちが設計したシステムが複雑すぎてプログラミングするのに時間がかかるんでしょ」
「いつも感謝してるよ華乃子ちゃん!」
私たち3人は同期の中でも比較的仲良しでよく3人で飲みに行ったりもしている。
男女関係なく切磋琢磨している最高の同期でなんでも話せる仲間たちだ。
2人がいてくれるからこの忙しさにも耐えられると言っても過言ではない。
そんな同期の存在は私の中でとても大きくなっていた。
「で、仕事なんだけどさ、華乃子どう?進捗は」
「なんのために昨日徹夜したと思ってるわけ?仕上げるために決まってるでしょ。そして仕上がってるに決まってるでしょ。プログラマーたちが数人徹夜して仕上げたんだから」
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