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ハルロスを支えているのは自分だっていう小さな自己満足も触手に奪われ、その上何かを隠されているとか立つ瀬がない。
「あっ! 本当に、だめだって。なんで……お前、こんなに聞き分けない子じゃなかっただろ? ちょ、ちょっと」
少しだけ声に甘さが含まれていて、俺は貸してもらっている小部屋をそおっと出た。こんなこと多分やっちゃいけない。でも、目が覚めちゃったんだから気になる。少しだけ、様子を見るだけだ。
「あっ! だめ……マカル、見ないでっ」
「っ!」
眼の前に広がっていたのは……触手に絡みつかれているハルロスのあられもない姿。でも、これって攻撃されているとかじゃなくて……その。
見ないでくれと俺に懇願するハルロスが妙にいやらしい。頬を赤く染めて涙目で俺を見るな。見ないふりをしてきた気持ちに気づかせるのはやめてほしい。これからどうやって接したらいいのかわからなくなるじゃないか。
俺はその場から立ち去ることも近寄ることもできずに立ち尽くしていた。その間も触手がヌルヌルした粘液をハルロスにまとわりつかせていた。あの触手、昨日までは表面がさらさらとしていたじゃないか。なんだってあんなことに?
「って、いやいや、えっと……これって大丈夫なやつ?」
「お願い……見ないでってば。俺なら大丈夫だから……その……も、帰ってだいじょ、ぶ、だから……ってひゃあぁ!」
ハルロスの服はもう脚に引っかかっているもののみで、触手が陰部に擦りついているのが見えて目が離せない。ちなみに俺のも勃ってるけど、勃てるなってほうが無理だし、帰れって言われたってそれも無理だろ。状況的にも時間的にもな。
眼の前にいるのが前のヒョロヒョロのハルロスだったら、少し体調とかも心配にもなったかもしれないが、今のハルロスはなんというか色気の塊みたいになっている。ゴクリと唾を飲み込んで少しだけ彼らに近づいた。
「マカルぅ……ほんとに、だめ、なんだって。これ……その……ああもうっ! 交配、なんだ」
「交配……触手、と……?」
いつの間にか俺が支えたかったハルロスに、そういう相手ができていたってわけか……異種の。
少しばかりショックを受けている自分に驚いた。
でも結果ハルロスはこんなに肌艶もよくなって美青年になったんだから、俺はこれを祝福するべきなんだよな。気持ちはかなり複雑だけど……というか、その、少しだけ、少しだけハルロスに触れたい。
「触手ちゃ……さん。あの……二人の邪魔はしないから、俺にもハルロスを少しだけ気持ちよくするの手伝わさせて……」
「な、に……言ってるん……んんっ」
ハルロスのピンク色のペニスに触手が覆いかぶさり、吸い上げているみたいに見える。そのたびにビクンと身体をはねさせて、俺に見られまいと身を捩っている。捩ってはいるけど、目がトロンとしてあまり力が入っていないようだ。
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