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12.え!?いいの!?*
「触手……さん。改めて言うけど、俺は二人を邪魔しない。ハルロスが幸せならいいんだ」
触手は、俺の顔をペチペチと叩いてくる。何を伝えたいのか今ひとつわからない。首をひねっていたが、その触手に俺の服を脱がされるなんて思ってもみないだろ?
「ま……待て。俺は、その気はない! ちょお!」
自分のペニスを触手に扱かれだしたときはさすがに焦った。触手とハルロスの混じり合った姿はいやらしくも美しかったけど、自分がそうなりたいとは思えない。尻も腹も貸す気はないんだけども。
そうは思ってもぬめった触手に扱かれると、とんでもない気持ちよさで、手でするのとは違ってあっという間に射精しそうになった。
「ストォォップ! 出ちまうってぇ!」
俺が叫べば、触手がピタリと止まった。いや、わかってはいたけど、賢いな。
そして……。
「マジで、いいの? え、てか、ハルロスの意思は? え……」
なぜか触手によって俺はハルロスと合体させられそうになっているんだが。どういうことなんだよ。触手とハルロスは番なんじゃないのか? 意味がわからない。
「あ、待てって。入っちゃう……入っちゃうって」
触手によって四つん這いのような格好にさせられたハルロスの後ろにグイグイと腰を押し付けられている。さっき卵を産み落としたハルロスのアヌスは閉じてはいるものの、蕩けて柔らかくて当てただけで入りそうだ。
俺が大騒ぎしているからか、ハルロスが小さく呻く。
「ハルロス! 起きろ! ……触手さんがぁ!」
「ふぁ?」
ハルロスが目を開けたのと、俺が入り込んでしまったのがほぼ同時くらい。
「ひゃあぅっ!」
背中を仰け反らせてハルロスが悲鳴をあげた。俺じゃない、俺のせいじゃないってば。言い訳したいのに、ふるふると腰を震わせているハルロスがいやらしすぎて、声がへばりついて出てこない。
そんな俺に動けと言わんばかりに触手が絡みつく。
「待て待て待て! 触手さん、なにしてんの! ハルロスもどうにかしろって。うあっ……中、気持ちいい」
つい本音を口走ってしまうと、ゆっくりとハルロスが振り返る。涙を目に浮かべているけど、頬がバラ色でとても魅力的かつ煽情的だ。
「しょく、しゅちゃ……マカルをまき、こむなぁ」
「いや、もうすでに最初から巻き込まれてたけどな……自分から巻き込まれに入ったというか」
そうだ。最初に仲間に入れてほしいと頼んだのは俺だった。だってあまりにも……エロくて触れたかったから。
助けてもらったときからなんとなく惹かれていたハルロス。人里離れて暮らしているやせっぽちのこの男の……迷惑にならない程度に側にいたかった。そのハルロスの性的な姿を見せられて、身体が自然と動いてしまっただけなんだけどな。
そうだ。俺はハルロスが好きだ。ヒョロヒョロの姿も、今の美しい姿も、どちらの姿でも関係ない俺の好きなハルロス……。
「ハルロスはこんなこと嫌だよな? ごめん」
「ちがっ……」
「違う?」
「その……えっと……」
「俺のこと嫌じゃないと、受け止めていいってこと? 今の俺……都合良く受け取っちゃうけど?」
何が起こっているんだ? 抱いてもいいってことなのか? 触手的にはアリみたいだけど、ハルロスも?
そっと腰骨をつかむと、トンと揺さぶってみた。
「ぅあっ……あぁ」
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