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棒ごとひっくり返されて身体の下敷きになった腕と足が酷く痛んだ。しかも猿轡をされているから息がしにくい。顎を地面につけて上を見ることしかできなかった。
「何で金髪にしたのかなぁ。前の茶色の方が可愛かったのに」
ゾクリと寒気がした。俺の髪が茶色かったのは3ヶ月近く前だ。それを知っているということはこの男は俺を以前から知っているということだ。
頭を撫でられて抵抗して振り払う。
「大人しくしてたほうが痛くないよ」
「んんんんっ……んっ」
力の限り抵抗すると男の手が離れた。あらぬ所に指を突っ込まれて驚いた。ヌルヌルする液体のせいだろう男の指がケツを撫でてそのまま突っ込まれたのだ。
いやだっ……。
これまで何度もこの容姿のせいで痴漢にあったり、変質者に追いかけられたりはあった。
だけど、今日のように襲われることは今まで無かった。
「暴れるなよ」
男は俺のケツを掌で『バチンッ』と叩いた。
俺は嗚咽を漏らして地面に顔をこすり付ける。痛みに涙が溢れて恐怖に震える。
「……き」
「ほら、一本入っただろう」
男の声が耳元で荒い息と一緒に聞こえる。
「…きっ……秋っ」
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