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「……指……突っ込まれた」
「痛むか?」
首を横に振った。
「ちょっと触るけど我慢しろよ?」
「えっ?」
俺が身体を離すよりも先にギュッと片手で引き寄せられた。反対の手がそこに触れた。
「痛くないなら傷はできてないみたいだけど……ちょっと流すから」
首を横に振って嫌々するが日高は止めようとしない。抱き締めた手を離してシャワーをケツに当てがなら反対の手がそこを擦る。
「……ひ、日高」
呼んでも、「流すだけだから」と止めてはくれない。
「嫌っ……嫌だって」
日高の指が中に入ってきた。さっき男に触られた時は恐怖と嫌悪感しかなかったのに、日高には感じなかった。シャワーを当てながら何度も抜き差しされて、「たぶん全部流れたから」と言った。緊張と羞恥で固まっていた身体は指を抜かれるとフッと緩んで膝からも力が抜けてしまって日高の支え無しでは立っていらないほどだった。
「ここも流すけど」
日高が今度は俺の前に触れた。
男に握られた恐怖がリフレインして俺は抵抗した。腕を振り回して叫び声を上げそうになった。
「……んんっ……んっ」
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