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しばらく言い合いを続けていたが、「やばい遅刻する」と言って日高は自転車で走り去って行った。
俺はムカムカしながら家に帰った。
「何で付きまとうんだよっ」
「ここはお前の道かっ」
と、毎日のように公園で出会う。しかし、他の道を通ると負けたような気がして道を変えることもできない。
「お前、でけぇんだからどけっ」
「ってぇなぁ。ここは学校だろうがっ」
廊下ですれ違えば喧嘩になる。お互いが譲らない。
「馬鹿なんだから勉強ぐらいしろよ。チビッ」
「俺は馬鹿じゃねぇ」
言い合いは日常茶飯事で、馴れるとそれを楽しむ余裕さえ出てくる。
すでに周りも止めには入らない。よほどの殴り合いにでもならない限りは誰も止めない。しかも、先生に見つかって怒られるのは俺ばかり。成績が良くて、真面目な日高は庇われることまである。
その日は高橋たちとカラオケに行ってゲーセンに寄ってから帰った。梅雨明け間近で湿った空気がむわっと肌に張り付く。
いくら電車の中はエアコンが利いていても人の多さにそれは無意味にしか思えない。
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