3人が本棚に入れています
本棚に追加
カプセルイン寝世界
――あと一回。あと一回アラームが鳴ったら……絶対に起きるのだ!
「……今朝も起きられませんでした」
仕事の昼休み、美夢は職場の先輩に打ち明けた。
寝具メーカーの総務部。他に社員がいないのを良いことに、社会人2年目の美夢は子どものように甘えた態度になってしまう。先輩は美夢にとって、もうひとりの姉のような存在だ。
「美夢ちゃんは自己管理ができて偉いと思うけど……とりあえず、午後の業務まで寝なさい。今、かなり眠そうだよ」
「うう……すみません。じゃあ、お言葉に甘えて」
美夢はデスクに突っ伏し、すとんと意識が落ちるのを感じた。
最初のコメントを投稿しよう!