3人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前、ちょっと地球までそれ届けて来てね♡」
ある日(?)、宇宙を漂う小惑星の前に現れた神様は至極当然のようにそう言いました。
「は……!?」
「それだよそれそれ! お前が体内に抱えてる命だよ」
小惑星はかつてある恒星をめぐる惑星の一部で……残念なことにその惑星は惑星同士の衝突で粉々になったのですが……小惑星の中にはその惑星で発達した生命がなんとか生き残っていました。
「じゃ! これが地球までのナビだから!! よろぴく〜」
いくら唐突&呑気に言われたとしても神様からの指示です! 従うしかないと小惑星はナビのとおりに、旅を進めました。
たどり着いた地球は青く美しく、そして、地球の重力でバラバラになった隕石は雨のように地上に降り注ぎました。
その内部に命の種を抱いたまま。
何千何万年何億年の後、地球の一部になった隕石は、地球のありとあらゆる場所で繁栄している生命の息遣いを聞いて、ふふッと笑いました。
最初のコメントを投稿しよう!