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「私達友達だよね?」
そうやって何度も確認するちさとを時々うっとおしく思っていたのは秘密だった。何度も言わなくたっていいし、そんなこと、確認事項にするほどあなたは不安なの?沙菜にとってはちさとは引っ付き虫で、友達のいないちさとは高校でどこに行くにも何をするにも沙菜を見上げては一緒にいこ、と言ってきた。
可愛いとは思う。まるで妹だ。それに沙菜は姉御肌、正義感が強くて男子たちから若干イジメられていたちさとをほっておくのは許せないと思っていた。太っていておっとりしていて口下手で運動神経も成績も中の下といった感じのちさと。ぱっとしないし、いてもいなくてもわからないようなキャラの彼女だったが沙菜は正義感にかられて彼女の面倒をみた。ちさとの何に惹かれた訳でも無いが、守らないといけないような気がしていた。正直に言えばちさとを見下していたのかもしれない。
ちさとが、何かをポケットの中に隠したのが見えた。何だろう。一瞬思ったけれどすぐに話題をかわされたから分からずじまいで、そのうちに忘れてしまった。
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