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わたしの自信作(2)
技術の授業はPCを使って、「自己紹介の文章」を自ら作成し、できた人から先生に提出してくださいって、やつだったなぁ。
……インストールされていたワープロソフトは、いちたろうだったかな??
これで各々の生徒が、自分はこんなものが好きなんです、とかをキーボードで打って、その人によってはペイントで描いた絵なんかを貼り付けて、文章を完成させ、フロッピーディスクにそのデータを保存し、先生へと提出する。
…………いーーですねぇ〜〜〜フロッピーディスク……懐かしいですねぇぇ〜〜〜。
「フロッピーディスク? なにそれ?」という方もおられるやもしれない!
いや、ちょっと間違うと、わたしもそーなるわ。
……んーでね、フロッピーディスク自体は先生から、一人の生徒に対して二枚渡されていたんです。
「一枚を提出する用、もう一枚はみんなが作ったデータを保存する用にしなさい」って、ことだったようでした。
わたしを含め、生徒たちは技術の授業時間に先生から、二枚のフロッピーディスクを与えられ、そのうちの一枚にいちたろうで作成した「自己紹介の文章」のファイルを保存し、提出しまーーす。
……先生はいちたろうで各々の生徒が提出したフロッピーディスクから、ファイルを読み込み、きちんと文章を打っているかどうかを後ほど確認してみるってことですなぁ。
このとき、提出した一枚のフロッピーディスクはそのまま戻ってきませんでした。
つまり、フロッピーディスクが二枚おさめられるケースに一枚だけある、となったんですね。
残っていたもう一枚のフロッピーディスクにわたしはペイントで描いた作品を保存し、家へ持ち帰りました。
このPCを使う授業時間にわたしが何をペイントで描いていたのかっていうと……当時、好きだったアニメや漫画のキャラクターでしたっ。
あの使いにくいペイントで、マウスだけで、限られた色、限られたブラシツールだけで力作を作成していたんだな、わたしってば!!
隣に座っている友達は、わたしが使ってるPCの画面を見て「マユミったら、またシュールなのかいてるぅ!」と言ってくれました。
…………「シュール」というのは、一撃のもとに満月を爆砕できるほどの最高の評価なのだと、中学生のわたしは考えていました。
かたちあるものはみなこわれる……あなたを含めたすべては変化の連続体なのである。
えっと、PCを使用する授業は技術だけで、それは中学校の三年生の冬休みに入る前でしたね〜。
「提出するのが終わった人は好きなことしてていいよ」と先生は言いました。
騒がなかったり、廊下に出たりしなければ、PCの前に座ってさえいれば、何をしていてもいいってことを先生は述べたのです!
……ああ、なんて寛大なことでありましょう!!
厳しくしようと思えばいくらでも出来るのですから、教師ってのはこうでなければ!!
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