4話

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 朝陽はなんとか約束をこぎつけて、学校ではなく家で、秋吉に歴史関係のアニメや漫画を読ませた。  いわゆる『宿題』だ。  そうして翌日の放課後、それについて自分が解説を入れながら、テスト勉強に出そうな単語や用語を彼の頭に叩き込んだ。  日本史以外の教科も、なるべく動画や漫画を見せながら説明した。  すると秋吉は今まで停滞していたのが嘘のように、意欲的になり、単語や歴史の流れをするすると覚えるようになった。 (どうして今までこの方法を思いつかなかったんだろう)  結構な遠回りではあったが、秋吉からすると、これ以上ない近道だった。
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