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「そうですね、だから蒸し暑いですね、日本は湿度さえなければもっと夏が過ごしやすいでしょうね」
「違うよ」冴子さんは続けた。「嫉妬だよ」
「嫉妬?」
今度はハッキリ聞こえた。ただ、誰が誰に嫉妬をするのか、それがわからず首を傾げた。
「さっき真尋くんが言ってたの、毎日お母さんと電話してるんだって、毎日加奈子さんとあったことを報告する。お母さんはあんまり聞いてないのか、興味ないのか分からないけどリアクションはない」
「それは実際のんちゃんて妹がいて」
そう言うと冴子さんは小さく首を振った。
「嫉妬してるんだと思う」
「さっきから嫉妬って誰がなんのために」
まるで意味がわからない、だから小さく苦笑しながら冴子さんに聞く。
「真尋くんママが加奈子さんに」
「私に嫉妬?! 私に嫉妬なんてする部分ないと思います」
「加奈子さんの特製カレーには真尋くんが嫌いな人参は入ってない、無理して食べなくていいと言われた」
「あ、それ実は入ってるんです、すりおろして」
申し訳なさそうにネタばらしをした。
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