「あと一回」は永遠に

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 几帳面な性格を表すような綺麗な字は、普段よりも細く、所々歪んでいた。  鼻の奥がつんとする。手紙を濡らしたくなくて天井を睨みつけた。  白い天井は、広かった。  この部屋の住人が3人になり、4人になる日を夢見ていた。  かつての能天気な夢も、涙と共に流れていった。
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