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1週間後、10月25日。
遺書が届いた。
おれは遺書を読み上げる。
前半は、遺産の相続のことや、家族に向けてのメッセージ。
そして後半にはおれへ向けたメッセージ。
『死んじゃってごめんね。』
『正臣くん。愛してる』
『独りにしてごめんなさい』
謝罪や、愛情が綴られていた。
おれはこの遺書を読み、雪の死因が自殺では無いことが確信へと変わった。
雪はやけに連続で複数回謝るのを嫌う。
おれが何度もごめんと謝った時は、ブチ切れ、家を出ていくほどだった。
本人も、謝罪はどれだけ多くても1度しか行わなかった。
そんな彼女が手紙の中で13回。
13回謝っている。
明らかにおかしい。
それに、雪はおれのことを”くん”付けで呼ばない。
1度も呼ばれたこともない。
犯人は紛れもなく、和也だ。
奴以外、雪を殺すのは不可能だ。
おれは、電話をかけてきた女に折り返しの電話を入れた。
そして、和也という男の連絡先が欲しい。
諸々詫びたいと伝えれば、直ぐに電話番号を教えてくれた。
奴の電話番号を入力する。
絶対許さない。
殺してやる。
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