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第2話 How Many Tears
毎日毎日悲惨な事件が起きて
CMの間にテレビが流す
(CMを見せるため、悲惨なニュースをネタにするのだろう)
ロシアは遅れをとるわけにいかないし
アメリカだって黙っていない
(冷戦期より今は複雑だ)
(ロシアとウクライナの戦いは認知戦である)
黒人だろうが白人だろうが
人権なんてない
(今、人権の対義語は特権だ)
空を見上げても戦いは続いていて
かつて楽園だった地も破壊と絶望に満ちている
(人類にとって楽園なんてあった?)
(ずっと戦争が続いていたじゃないか)
子どもが飢えで死に逝く
なんども奴らはやってくる
(オトナの事情に子どもを巻き込むなよ)
(お前もオトナの1人だ、他人事のように歌うな!)
自由な人間が1人でもいれば
奴らが来て全てを奪う
男だけでなく彼の女のことも
(奴らは誰なんだ?)
(お前は誰なんだ?)
人権のために立ちあがろう
憎しみの病を押し返そう
声をあげよう
団結せよ!
まだ遅くはない
(団結の先に何がある?)
(俺や風花は蚊帳の外だろう)
涙が溢れ出て、恐怖の海になる
どれくらいの心が切り裂かれれば
また新たな虐殺が始まるんだ?
(己の無力さを歌っているのか?)
(お前の事情に俺を巻き込むな)
世界が焦げてなくなる前に
残虐さも暴力もなくならなければならない
(そうだね、その通りだよ)
(だがどうやって?)
だから人権のために団結しよう
憎しみの病を押し返そう
声をあげよう
団結せよ、まだ遅くはない
(その「人権」に俺は含まれてるのか?)
(俺や風花が簡単に声をあげられると?)
どれくらいの涙が溢れ出たら
恐怖の海になるだろう
どれくらいの心が引き裂かれるのか
次の虐殺が始まる前に
(涙は枯れて恐怖と怒りに変わった)
(もう引き裂かれる心もない)
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