Aquamarine

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 澄み渡った空、真っ白い雲、紺碧の海に浮かぶボートの上。  ボートが動き始め、陸に向かい始めた。  ひと息ついた参加者達は楽しかったとそれぞれ語り始め、山城は今回も無事事故もなく帰れた事にホッとする。  ふとあのバディを見ると、行きとはうって変わって笑い合っていた。  何が2人にあったのか気になった山城は、さり気なく聞いてみる。 「どうでしたか? 沈船(レック)ダイビングは」 「良かったです」  女が笑顔で答える。 「ありがとうございます。やっと届けにこれました……50年待たせてしまったが」  男は嬉しそうに笑った。  
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