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「……そっか、そんなことが……」
「……はい。でも、丹羽くんの仰ることは尤もだと思います」
「……神坂くん」
僕の話を聞き終えると、顔を俯かせ呟く東條くん。そんな彼の様子から、僕のことを心配してくれているのがひしひしと伝わる。……うん、ありがとう東條くん。
でも、今言ったように丹羽くんの言葉は尤もで。ずっと真摯に野球に向き合い、日々懸命に励んできたであろう皆の中に、ルールもロクに知らない初心者が当然入ってきて……うん、それは快く思うはずないよね。それこそ、笑顔で迎えてくれた古河くんのような人の方が少数派で――
「……なあ、神坂くん。今から、少し時間あるか?」
「…………へっ?」
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