暖かな食卓

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暖かな食卓

「……あの、本当に良いのでしょうか? 僕まで、ご馳走になってしまって」 「もちろんよ羽京(うきょう)くん。遠慮なんてせずにどんどん食べてね」 「……はい、ありがとうございます」  それから、数十分後。  ゼラニウムが彩る素敵なダイニングにて、逡巡しつつ尋ねる僕。そんな僕に対し、快活な笑顔で答えてくれるお母さま。隣を見ると、東條くんも朗らかな微笑で頷いてくれて……うん、暖かいなぁ。  さて、どういう流れかと言うと――東條くんの案内にて一階のダイニングに降りてきたら、こうして僕の分まで夕食を用意してくださっていて……うん、本当に申し訳なく、本当に嬉しい。    
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