おしまい

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おしまい

アゲルディは、しばらくエレンを抱き締めて泣いていたが、やがて彼女を抱いて家に帰り、そして首を落として座らせた。 矢張り、エレンも分かってくれなかった。アゲルディは友達を大事にする。命を懸けるのもいとわない。だが、皆は違う。そうすると悲しくて、殺してしまうのだ。 普段は首を落として自室の巨大なチェス盤に並べ、遊ぶのだが、今日はその死体たちとエレナを一列に並べて、簡易ステージをこしらえた。そうして、アゲルディは自分で前振りをした。 「それでは、優勝者のアゲルディちゃんで、『届けたいメッセージ』です!どうぞ!」 「君に届けたい My message 心の奥から Shining bright どんな時も I’ll be there 信じてるよ Forever and ever 君の笑顔が My delight 一緒にいようよ Day and night……」 大きなお尻と胸と髪を留めている赤いリボンを、ぷりぷりと揺らして、アゲルディは泣きながら笑って歌っていた。一晩中、歌っていた。それが、分かり合えなかったけれど大事なお友達への、贈り物だった。
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