1日目 12:05

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1日目 12:05

〜離島「玉泉(ぎょくせん)島」の港〜 天気は白い雲が少しある晴れ。穏やかな波の青い海が港から見えて、潮の香りがする。海はどこまでも広がっていた。主人公2人はワクワクしている様子が伺える。 真央「とーちゃーく!青い海!白い砂浜が待っているよ!」 大和「お盆休みに離島でバカンスなんて、初めてでワクワクするぜ」 愛莉「とりあえずみんな、集まってほしいみょん。この離島『玉泉島』について説明したいみょん」 真央「彼女は愛莉。㊙️倶楽部の元メンバーで、西園寺コンポレーションの社長令嬢のお金持ち。今回バカンスに来た『玉泉島』も、愛莉の親が所有している別荘らしい」 由美子「『玉泉島』に到着したのは12時5分か。やはりメアリーの占い通りになったな」 真央「彼女は由美子。㊙️倶楽部の元部長で、真面目にオカルトについて研究していた1人。今は身につけたオカルト知識で、同期のメアリーと占い師として活動しているらしい」 大和「はあ?占い通り?メアリーの奴は確か、予定の12時より3分前に着くって予言していたはずだぜ?12時5分過ぎじゃあ、予言は外れたことになるはずだろ」 メアリー「甘いですわね、大和。その解釈は間違えていましてよ」 真央「彼女はメアリー。㊙️倶楽部の元副部長で、同じくオカルトについて真面目に研究していた1人。今は由美子と一緒に占い師として活動しているらしい」 メアリー「そう、私はこう予言したはずよ?現より孤立した大地、踏みしめるは12の刻より、3単位前になるであろう」 由美子「12の刻は当然12時という意味。3単位と言うのは素人は勘違いしてしまうかもしれないが、『3分』ではなく『300秒』の意味。つまり『5分』」 メアリー「3単位前とは、『300秒前に進んだ時刻』という意味。つまり船は12時5分に到着する。私の予言通りですわ!」 鈴音「いくらなんでもコジツケでしょ。素直に間違いを認めてください!」 真央「彼女は鈴音。元㊙️倶楽部のツッコミ担当。大学卒業後は実家の本屋で働いているらしい」 メアリー「あらあら。まるで私の占いがポンコツみたいな言い方ですわね」 由美子「メアリーの占いはすごいんだぞ?調子のいい時は百中百発の命中率になるんだからな!」 鈴音「調子のいい時だけしか的中しないのは、百発百中とは言えません!」 ラビ「お前ら、何くだらないことで喧嘩してるウサ!これだから低学歴は困るウサ!」 真央「彼はラビ。㊙️倶楽部の元メンバー。ウザいことに元医学部で、成績が良かったので、医者になってしまっててウザい」 大和「低学歴って……。お前、俺と同じ大学出身だろ」 ラビ「ふふん!同じ大学でも医学部とその他の学部じゃ格が違うウサ!」 秀男「その考えが既に子供っぽいお。その様子じゃどうせ医学の実力も由美子たちと同じ占いと同じで、大したことないんじゃないかお?」 真央「彼は秀男。なぜか『悠聖大学』に入学してきた変人。彼に今の仕事について聞くと、露骨に話題を変えようとしてくる」 ラビ「こいつらの占いと一緒にするなウサ!僕は調子のいい時に成功するなんていい加減な腕は持ってないウサ!僕の医術の成功率は、95%ウサ!」 鈴音「残りの5%は?」 愛莉「よーし、これで全員揃ったみょんね」 秀男「てか8人しか揃わなかったおね?」 ラビ「まあお盆だからって、2泊3日の有給休暇が取れるやつばかりじゃないウサ」 船員「それでは愛莉様。2日後の朝に再びお迎えにあがります」 愛莉「うん、よろしく頼むみょん」 1人の船員がお辞儀をして、そのままクルーザーは海の彼方へ進んでいく。 愛莉「それじゃあ皆んな、『玉泉島』について簡単な説明をさせてもらうみょん。まずみんなには各自1つずつコテージを用意しているみょん。というわけで、この島の地図とコテージの鍵を渡しておくみょん。はい、これが真央の分」
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