僕のSpecial Feast

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なに?と首をかしげた君の頬に両手を添えて、唇にそっと触れるだけのキスをした。 ちょっと驚いた君の身体を胸に引き寄せて、もう一度キスをする。 「ずっと会いたかった」 君に。君だけに。ほんとうに会いたかった。 君の腕がもう一度僕の首に巻きついてくる頃にはたぶん、僕たちはキスを止められなくなってるね。 だっていちばん会いたかった人は君だもの。そしていちばん食べたかったのは君だよ。 「ひあ」と呼ぶ声の熱が1度上がる。それを絶妙に感じ取ることのできる自分のアンテナが誇らしいよ。 「ぎゅってして」という君の声はもう、充分に甘い。 ああもうほんとに。僕がいないとあんなに寂しがっていたくせに、今はもう僕が、君がいないと耐えられなくなっている。 君をぎゅううっと抱きしめて、会えなかったこの何日かぶんの気持ちをこめる。
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