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プロローグ 変な夢見ました
「緊張してるのか?大丈夫だ。俺もだ。でも安心しろお前が嫌がることはしない」
信じられないほどの美しい紫色の瞳を持った男がすぐ横で立ったままプリムローズを射すくめた。
プリムローズはそれだけで怯えてしまう。
だって彼はいつも無表情で何を考えているかわからないような人で。
こんなことあるはずない。これは夢。きっと私は夢を見てるんだ。
じゃあ恐がらなくてもいいって事よね?
彼も身体を覆っていたマントをはらりと落としたのだろうか衣擦れの音がした。
思わずぎゅっと目を閉じてしまう。そうでなかったら彼の驚くほどの筋肉のオンパレードを見られていたかも…
どうしてそう思ったかって?
だってこれは夢の世界だから。
そんなのどうでもいいんじゃない。
それ以上考えても意味のない事だもの。
プリムローズの思考は夢なんだと思った瞬間から変っていた。
せっかくの逞しい筋肉が…その映像が脳内をよぎり私はひとり「ほぉぅ」と息を吐きだした。
だって彼は鍛えているんだから多分逞しいはず。それにこれは夢なんだもの少しくらい見てもいいんじゃ?
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