届くモノ

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「本当に俺の子なのか?」 「えっ?」  沙菜が眉を曲げる。 「それ、清水の子供じゃねぇの?」 「ちょっと、バカなこと言わないでよ。あの人と別れて、何か月経ってると思ってるのよ! アタシが好きなのは貴くんだけだよ! 貴くんとしかエッチしてないんだから、他の人の子供のわけないじゃん」  沙菜は泣き出してしまった。 「でも、ゴムはいつも着けてないけど、今まで一度も中に出したことないだろ?」 「そんなの知らないよ。とにかくこの子は貴くんの子供なんだから、ちゃんと責任を取ってよね」  泣き顔のまま沙菜が睨みつけてくる。 「責任って言われても……。俺はまだ結婚とか考えてないし、とりあえず中絶の金は出してやるから」 「バカなこと言わないでよ! 堕ろせるわけないでしょ! 何でアタシと貴くんの赤ちゃんを、殺さなきゃならないのよ!」  沙菜は興奮して、矢継ぎ早に責め立てて来た。
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