⑦面倒な仲人

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それはまた衣裳の担当に相談だろう。これは我を通して笑われたくはない、年配の参列者も多い、自分が知らないルールやマナーもあるだろう。 【三宅さん、いろいろありがとうございます】 陽葵は返信する。 【写真、参考にします】【尚登くんの写真、送りますね】 カメラロールから何枚か送信するが、全て陽葵とのツーショットである。 【ちがーう! 副社長、単品でお願います!】 思いどおりの返信が着て、陽葵は微笑んでしまう。 【まあいいや!】 三宅がメッセージを送ってくる。 【今度行くときは私も誘って!】【もう、間近で副社長、連写する!】【んで私もそのパーティーに混ぜてもらって】【守ってもらう!】 きゃあと喜ぶ女の子のスタンプが送られてきて、陽葵はふふ、と声が出てしまう。 「どうした」 隣に座る尚登が聞く。 「ん、ごめん、三宅さんからで、三宅さんもサバゲー、やってみたいって」 「おう、誘ったれ、誘ったれ」 尚登の言葉に運転手の村上も笑って頷くが、 「でも尚登くんたちはそろそろ結婚式の準備で忙しいんじゃないの?」 来るならば週末となるが、結婚式の準備と重なりそうだが。 「それは夏頃からだって言ってたからまだまだ余裕なんじゃね? そうはいっても毎週ってこともないだろうし」 そう言っていたのは担当の菊田だが、だがしかし、である。
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