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②初参戦
そうして迎えた、サバイバルゲーム当日。
良は山下町にある陽葵のマンションまでふたりを迎えに行く。尚登たちは既にエントランスの脇で待っていた、尚登が陽葵を背後から抱き締めている、それだけで仲のよさが伺えた。
「お待たせ」
ふたりの前で車を停め、運転席のドアを開けながら言えば、ふたりも笑顔で答える。
「とんでもないです」
「悪いな、ピックアップまでしてもらって」
「全然だよ」
助手席側へ周りドアを開けた、乗り降りしやすい助手席は陽葵が座ればいいと尚登が足を踏み出したが、
「ごめん、後部座席は狭いから陽葵さんがいいかも。ただでさえ尚登もでかいし。女の子が助手席の方が見栄えがいいんだけどね」
ツードアのスポーツカーだ、助手席の背を倒し後部座席へと促す、ルーフに頭をぶつけても痛くないようにと手を添える姿はまるでハイヤーの運転手だ。陽葵は構いませんと答えそこへ乗り込んだ。
「でかいって。言い方」
尚登は笑顔で抗議する。
「足、長いっしょ。意外と窮屈よ」
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