②初参戦

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ライフルをガンラックにしまいながら尚登は嬉しそうに言う。ハンドガンならばマガジンを抜き、本体に残った弾は専用の容器に発射すれば持ち歩いても邪魔ではないが、ライフルやショットガンなどの長物は手入れがない限りは置いておくのが楽だ。 「やっぱり良、タダもんじゃねえだろ」 半数近くを仕留めたことを知っている。 「たまたまだって、仲間も上手にやってたよ」 現に味方の損失もたった2名だ、上手に逃げ、上手に撃っていた。 「陽葵さんもね」 「そうだな、ちょっと意外だった、りぃも頑張った」 尚登に言われ、陽葵はやや興奮気味に頬を染め微笑んだ。 「うん、どうしよう、ちょっと……楽しかった……っ」 その後もうひとり倒すことができた。もちろん良に言われてだったが、人を撃つなどという行為がこれほど嬉しいとは思わなかった。 「お、陽葵サンもハマったなら、少し長居するか」 1、2時間で帰ろうかと思っていたが、陽葵も楽しんでくれるならば思う存分やりたいではないか。 「ここなら飯もうまいし、どうせなら暗くなるまで」
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