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こんなところまで筋肉があるのだと判るほどだった、簡単にいえば首からつま先までである。痛みのせいか体が重く感じる。
「え、なんか、どうしよう……」
どう体を動かせばいいのか判なくなってしまい固まる陽葵に、尚登は明るく笑いかける。
「まあ、一日銃持って立ったり座ったり走り回ってりゃ、なるわな」
自分にも覚えのあることだ、今でも久々にいけば筋肉痛にはなる。そうならないために筋トレは行っているが、やはり使う場所や負荷が違うのだろう。
「おまけに昨夜は、これでもかって楽しんだしなあ」
尚登は背後から陽葵を抱きしめて嬉しそうに言う、陽葵は顔中を赤く染めてしか答えられなかった。
お互い興奮していたのだろう、普段ならしないような体位まで率先してやっていた。優しく、時に激しく責め立てられ、尚登のいやらしい願いも何度も応えていた。それが何時間も──もう限界と時計を見たのは日付をまたごうとしていた時間だった。
「シャワーくらい、浴びたいよな」
散々汗もかいたのに寝落ちしてしまったのだ。
「一緒に入るか」
尚登が上掛けを乱暴に払いのけて体を起こす。
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