①尚登と良

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「まああれもこれも含めて、よかったら相談乗るよ。俺、イベント企画の事業もやってるから、割と得意。さっきの名刺のURLからホームページに行けばメールが……って、そんなの面倒だから、直接連絡もらえばいいのか。えっと電話でいい? メール? 通信アプリ?」 良は笑顔で言いながらスマートフォンを取り出した。 「じゃあ、通信アプリで」 良はオッケーと言いながらその二次元コードを表示させた、連絡をするというアクションは尚登からすべきだからだ。 「あざっす」 尚登は言って読み込んだ情報を確認する、これまた判りやすく『良』と表示される。 「あ、じゃあ、再来週の時間と場所」 尚登が早速それを打ち込む。 「再来週の時間と場所?」 思わず良が聞き返した。 「ほら、フィールド、サバゲーしに行くから」 行くとも言っていないのに、と良は内心呆れる。 「いや、だから支度が」 「俺の貸すって。だから集合はうちの実家で、って、どうせ週末実家に行くんだから持って来て、陽葵んちに置いておけばいいのか」
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