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予想は的中する。
遊園地に着いたら、孫の興奮はヒートアップする。
案の定、休憩する余裕などなかった。
「あれに乗ろう」
孫にそう言われ、一緒にコーヒーカップに乗ると目が回る。
「あそこ行こう」
今度はお化け屋敷へ入り、心拍数が上がる。
「ジェットコースターに行こう」
「その前にお昼休憩にしない」
「やった、僕ハンバーグ食べたい」
「よし、食べよう」
私たちはレストランへと向かう。
孫を食べ物でつって、ようやく休憩をとることが出来た。
私は、ハンバーグを夢中に食べている孫を見てホッとする。
「あなた、大丈夫」
「大丈夫だよ、どうってことない」
そう言ってくる主人の息が荒い。
「私が一緒にジェットコースター乗ろうか」
「大丈夫だから、気にするな」
主人はゆっくり息を吸って、ゆっくりとはいた。
私はゆっくりと昼食を摂った。
主人が少しでも長く休憩できればと思ったためだ。
孫はハンバーグを食べて満足している様子だ。
「まだ食べてるのか」
あなたのためにゆっくり食べてるの、と突っ込みたくなるが、そこはぐっと堪える。
主人は呆れてるように見えたが、ゆっくりとしている様子だったので、私は心の中で「よし」と思えた。
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