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「お前、よくジェットコースターに乗れたな」
「あなたの姿を見たら、そう言わざるおえないでしょう」
「あの時は助かったよ、さすがに辛かったよ」
「私も辛かったわ」
「計六回か、よく乗ったな」
「ホントね」
遊園地からの帰り、運転している主人からの問いかけに、私はそう答える。
孫は後部座席で寝ている。
私たちの会話に気付かないくらい深い眠りについているのだろう。
隣にいる私は、孫の頭をなでる。
愛おしくてならなかった。
「残りの人生の中で、あと何回、孫と一緒にジェットコースターに乗れるかな」
「すぐにでも乗れるんじゃない」
「どうだろうな、今度はお父さんお母さんと一緒にジェットコースター乗るんじゃないか」
「そうか、そうかもね」
そう語ってくる主人に、私は賛同してしまった。
「あと一回、孫と一緒に遊園地に来れるかな」
つい、こんな事を考えてしまう私であった。
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