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――まあ、実際のところ理由は大方察しはついてるんだけどね。きっと、あの福引きのために何かしら頑張ってるんだろう。まあ、そのために何をしてるかまでは流石に分からないけど。
だけど、もっと分からないのは……どうして、そこまで福引きにご執心なのかということ。
いや、分かるよ? 聞いた話だけでも、1等が魅力的なのは分かるよ? でも……正直、彼にとってそこまでの魅力だろうか? これが、例えば彼の大好きなプロ野球の年パスとかであれば話は分かる。だけど、私の知る限り彼は別段テーマパークに興味を引かれるタイプじゃない。
……いや、でも藤崎テーマパーク――藤パーは昔家族で行った時すごく楽しかったし、ジェットコースターなどテーマパークならではの乗り物が苦手な人でも十分に楽しめる場所だと思う。なので、藤パーなら彼が行きたいと思ってもさほど不思議でもないのかも。……ないのかも、しれないけど――
『――う〜ん、そうだね~。うん、やっぱ藤パーが一番かなっ』
休み時間、教室の真ん中辺りで話していた五人の生徒――その中の、クラスのみならず学年内でも可愛いと評判の女子生徒の発言、なのだけど……うん、流石に関係ないよね?
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