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「…………はぁ」
それから、数時間経た宵の頃。
ベッドに横向きになりながら、再び暗鬱な溜め息を零す。あたしの頭を巡るは、あの帰り道とほぼ……いや、全く同じことで。
そんな答えの出ない疑問にモヤモヤしながら、胸元でぎゅっとぬいぐるみを抱く。幼い頃、両親にもらったナマケモノのぬいぐるみを。その頃からずっと私の一番のお気に入りで、寝る前はいつもこの子を抱いてそのまま眠りにつく。この子が一番のお気に入りであることは、きっと生涯変わることがないと本気で思……うん、流石に大袈裟かな? まあ、それはともあれ――
「……明日は、一緒に帰れるのかな」
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