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___王子の手紙_____
兄さん、今日が学院の初めの日です。
修行をしてもうだつのあがらない僕に、
外の世界で勉強させてくれる機会を準備してくれて
本当にありがとうございます。
これからどんな生活が始まるか、
とてもわくわくします。
_____________
アッシュ王子はしばらく走ったあと、
建物の角で見知らぬ人とぶつかって、
しりもちをついてしまった。
ぶつかった衝撃で、相手の日傘が飛んでいき、
彼女のシルエットは突然現れた。
長い黒髪は風に舞い、艶やかに揺れていた。
紫の瞳は、彼女の強い意志を感じさせる。
細く形の良い唇は、無意識に微笑んでいるようだった。
アッシュは彼女の姿に圧倒され動くことができなかった。
言葉を失い、ただただ彼女を見つめていた。
___アッシュの手紙のつづき___
でも、兄さん、
こんなきれいな人がこの世界にいるなんて、
僕は想像していませんでした。
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アッシュには、時間が止まったように感じられた。
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