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第17話 ダンジョン的テーマパークで隠密にデートするお話♪
ー ヴェローナ学園都市 ―
リリア皇女殿下とアッシュ王子一行は、デルナーク遺跡探索の計画を練っていた。
サンフォーレの首都シャペルブールに行くには、学園都市から馬車で3週間くらいとかなりの遠距離であった。
週末に用事を済ませたかったリリアは、学園都市の転移陣からサンフォーレ宮殿の転移陣を利用して、そこから徒歩でデルナーク遺跡に行くことを計画した。
この「転移陣の利用」が曲者で、というのも、
敵国の王子であるアッシュ王子が転移門を使用されているのを見つかっても、アウトだし、
リリア皇女が、一旦国に帰っていることがばれても、アウトなのである。
フロストヴァリアの王子がサンフォーレに内密で来るなんてのもヤバいし、リリア皇女と一緒にいるのを見られたら、もっとヤバいのである。
皇女であるリリアだけも、父の許可を取らずに出国しているため、一旦サンフォーレに帰ったことが誰かに漏れたら、まためんどくさいことになるのは、目に見えていた。
黒魔法を使ってもいいのだが、王子のことを考えると、大きなトラブルにつながる選択肢をリリアは積極的にもう望まなくなっていた。
「アルフォルトに頼んでみようかしら…」リリアはふと思いついた。
皇宮に住んでいるアルフォルトという少女は、彼女を知る数少ない人物の一人であり、時折リリアの『計画』を手助けしてくれる存在だった。
アルフォルトが来た日のことは、リリアも良く覚えている。
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