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「それでもお嬢様の顔は可愛らしく変わらないままなので」
「全然慰めにもなってないよ夜宵さん……」
こんなマスコットみたいな瞳をしている彼女で本人は苦しんでいるが特に視力や視野には異常はなく、ただ単に瞳の形が変わり外見が気になるだけの始末だったのが救い。
事実、こっちの龍鳳の方が可愛いと舞桜高校の生徒は人気が高い。
「髪の毛も4年前はツインテールでしたが今はショートボブでさらに可愛らしくなったじゃありませんか」
「うぅ……確かに、そこは否定できないかも」
「それに身長だって伸びていますよ、150代だったあなたが今じゃ163.4cmじゃありませんか」
「え!?」
それを聞いた龍鳳は床に足を着き直立に立った。窓の景色がとても高く見えるような気がした。
「私の身長ももう少しで抜かせますね」
ちなみに夜宵は170cmだ。
自分の体の成長に一瞬目をキラキラと光らせたのだが下に視線を向けた瞬間、輝きが失せた。
「おや?どうかしましたかお嬢様」
問いをかけるが龍鳳は毛布に包まり始め負のオーラが漂っている感じがした。
「…………てない」
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