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踊り出したくなるほどの高揚を味わいながら、私は再び階段を下り始めた。
恋はすなわち花のようなものだと思う。
知らぬうちに蕾が膨らんでいくことに焦り、手にすることが叶わぬ切なさに身を焦がしても、花開くことは止められない。
その人のことを想い、私の中にまた花が開く。
その人の胸にも満開の花があればいいと思う。永遠に美しく咲き続ければいいと願うのだ。
この舞い上がるような心地を、私は一生忘れないだろう。
きっと桜の季節が来る度に思い出すに違いない。
満開の君の笑顔とともに。
おしまい
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