エピローグ  再会

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「失礼ね。だって私は努力しているもの。それより、どうやら彼の奥さまはずいぶん太っているらしいわよ? たぶん、優しい旦那さんがたくさん甘やかしてるのね」  息子が下を向いている。  笑いをこらえているらしい。  それにしてもあいつ、ずいぶん前から奏さんともワッピとも連絡を取り合ってたんだな。 『優しいのはウチのダーリンも負けていないのです。学生時代と変わらず、毎日のようにお菓子を買ってきてくれますし』 「あ、そうだった。江上くん、元気? たしかワッピを追いかけて東京へ行ったんだよね? 噂は聞いたよ」 『はぁい、元気ですよー? 相変わらず歌を作って歌っております』  江上くんは私と同じ地元私立大学へ進学して、同じ『放送研究部』でずっと一緒に大学時代を過ごした。  実は、ワッピも我らが『放送研究部』の後輩だ。  江上くんを追いかけて私たちの大学へとやって来て、私たちとかけがえのない青春の一ページを共有した。  実に懐かしい。  その後、先に卒業した江上くんは地元の会社で働いていたが、ワッピが卒業後に就職で一定期間だけ東京へ行くと聞いて大慌て。
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