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第4話
「変態か!」
男の子に爆笑されてしまった。だが気になるだろう、守護霊に見守られているとあっては。
「勘違いされてる方いますが、守護霊って監視してるわけじゃないので。イメージとしては雲ですね」
男の子は説明しづらそうに頭をかく。私はふと思いついた。もしおじいちゃんが私を見守ってくれているなら、いい出会いを紹介してくれるかもしれない。
「占いの相談で1番多いのが、恋愛運・結婚運なんですよ。特に失恋したての人は必死ですね」
そうだよ、だからこんな話をしているのだよ。
「お姉さんにはしばらく出会いはありません!」
男の子が断言するものだから、私はずっこけそうになってしまう。
「ひどっ。じゃあ壺とか印鑑買ったら恋愛運あがるの?」
私の皮肉にも負けず男の子はニコニコ続ける。
「いいえ。何やっても無駄です!」
なんなの? いくらなんでも失礼よ。おじいちゃん、なんか言ってやってよ。
「おじいちゃんは、お姉さんに焦っちゃダメだと伝えたがってる。これからしばらく出会う男性はDV男やモラハラ男ばかり。あと1年は男性と関わらないでくださいね」
男の子はそう言うと、ぺこっとお辞儀をして去っていった。
【完】
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