イエ~~イッ!

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イエ~~イッ!

 三角座りをして辺りを見ていると、ようちゃんがとこっとこっとこっとこっとゆっくりやって来た。 「どうしたん?」 と聞くと、私のひざを小さいにくにくの手でぽんっぽんっと優しく2回叩いて私を見る。 「〈おすわりやす〉?」 と聞くとニッコリ笑って頷く。私は三角にしていた足を両方伸ばして、ようちゃんの両脇に手を入れて持ち上げ、ひざの上にのせて同じ方を向くように座らせる。 「ようちゃん、そしたらいくで?」 と聞くと振り向いて笑って1回頷く。 「♪お座りや~すイスどっせ…」と歌いながらひざだけを軽く上下に動かすと、ようちゃんもひざの上で上下にゆれる。 「♪…あんまり乗ったら落ちまっせ…落ちまっせ…落ちまっせ…」まだひざの上で上下にゆれているようちゃん。 「♪落ちまっせ…どすんっ!」 どすんと共に足を軽く開いてようちゃんのお尻もどすん!すぐにくるっと振り向きニッコリようちゃん。それから伸びきらない親指を立て、残りの指は軽く握り、それを私に見せてまたニッコリ笑うようちゃん。ようちゃんのあと1回はイエ~~イッ! 「ようちゃん、あと1回?」 と聞くと、嬉しそうな顔でうんうんうんうん頷く。 「わかった!そしたらようちゃん1回(いっぺん)立ってや?用意するしな😊」 そう声を掛けると、いそいそ立ち上がるようちゃん。私は足を再び伸ばし、ようちゃんの両脇の下に手を入れて持ち上げ、ひざの上にのせて同じ方を向くように座らせる。するとじんちゃんが私の目の前に立っていた。
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