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もみ手拍手
「あれ?もしかしてまなちゃんも〈おすわりやす〉したいん?」
とまなちゃんに聞くと「うん!」と元気よく返事が返ってきた。
「うん、分かった!ちょっと待ってや?」
と聞くと嬉しそうに「はーい!」と更に元気よく返事が返ってきた。そして私はようちゃんとじんちゃんに声を掛ける。
「ようちゃん、じんちゃん。まなちゃんがな、一緒に〈おすわりやす〉したいんやって…いいかな?」
するとようちゃんは体ごと振り返ってニッコリ。じんちゃんも振り返って、ゆっくり体を振り子の様に揺らしてニッコリ「あ~い」とお返事。
「まなちゃん、お待たせ~!ようちゃんもじんちゃんもいいよ~って!」
そうまなちゃんに言うと「やったー!やったー!」と言いながら、その場でバンザイピョンピョンジャンプ!
「そしたらまなちゃん、空いてるとこ…じんちゃんの前にすわってくれる?」
バンザイピョンピョンジャンプを止めて、大人しく立つまなちゃん。
「まきちゃん、ここでいいの?」
と空いているところを指差して確認するまなちゃん。
「そう!当たり~!!」
「やったー!あったりーっ、あったりーーっ!」
またその場でバンザイピョンピョンジャンプを再開したまなちゃん…イヤな予感が横切る…。まなちゃんバンザイピョンピョンジャンプをしながら座ろうとしている!やっぱり!!
「まなちゃん、バンザイピョンピョンジャンプ止めて座ろっか?」
慌ててまなちゃんに声を掛けると「うん!わかった!まきちゃん!」とピタッと止めてすっと足の上に座ってくれた。よかった!声を掛けて正解!!
「ありがとう、まなちゃん!そしたらようちゃん、じんちゃん待ってはるし、〈おすわりやす〉するで?いいか~?」
3人は返事の代わりに座ったままタコが陸に上がって酸欠の様なぐにゃぐにゃな動きの舞いをしてくれる。
「分かったー!そしたら、いくで~………せーのっ♪お座りや~すイスどっせ…」と歌いながらひざだけを一生懸命上下に動かすと、ようちゃんとじんちゃんとまなちゃんひざの上でなんとか上下にゆれる。
「♪…あんまり乗ったら落ちまっせ…落ちまっせ…落ちまっせ…」疲れてきてあまり上下にならないひざの上で微妙に上下にゆれているようちゃんとじんちゃんとまなちゃん。
「♪落ちまっせ…どすんっ!」
どすんと共に疲れて棒の様になった足を軽く開いて、ようちゃんのお尻とじんちゃんのお尻とまなちゃんのお尻がどすんどすんどすん!!!一斉に3人が振り返る。伸びきらない親指を立て、残りの指は軽く握り、それを私に見せてまたニッコリ笑うようちゃん。
じんちゃんを見ると伸びきらない人差し指を立てて、残りの指は軽く握り腕を右左に振っている…笑いながら。まなちゃんも笑いながら「あーといっかいっ!あーといっかいっ!…」と言いながらもみ手拍手をしている。そして視線を感じて前を見てみると、りんちゃんが立っていた。
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