prologue

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「おじさん。調べてみたら、それは法律に違反する事だって書いてありました。……それでも、おじさんの名前で特許権を独占するつもりなんですか?」 「当たり前だ。その為にお前なんかをわざわざウチに置いてやってたんだぞ」 「……その為……?」 「ああ。金のタマゴを産む鳥だと思ったから、高い金をお前の両親に支払ってワシが引き取ったんだ」 「でも今までは、『若い才能を伸ばしてあげたいから、おじさんの所に来て欲しい』って……」 「だから阿呆なんだよ、お前は。売れる発明をしないお前には、何の価値も無い事ぐらい判らんのか」 「……それは、お金の為だけに私を引き取ったみたいに聞こえるんですけど」 白々しい餓鬼め……。ここまで言っているのに、まだ理解出来んのか。 「お前なぁ、『金の為』以外にお前をウチに置くメリットがあるとでも思っているのか? ……そもそも、史上最年少で国際機械工学功労賞を授与されたからといって、それに一体いくらの値段が付くと思っているんだ。賞だけでは食っていかれんのだぞ」 「確かに、賞には値段が付けられませんけど……」
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