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星那が顔色を変えた。
馬鹿な奴め、貴様に与えた装置は全部こっちにもデータが転送される様になっておるんだ。子供が大人に隠し事をするなんて、考えが甘過ぎるんだよ。
「ワシが何を知っていようと、お前には関係の無い事だ」
「そんな事を言って、おじさん……私のデータを盗んでいたのね……?」
「さあ、どうかなぁ」
「……だからあのシステムもいつのまにか実用化されていたんだわ。これって、 泥棒とおんなじ事じゃないの!」
「五月蠅い!!」
ワシが一喝すると、星那は竦み上がった。
「でも……っ」
「馬鹿が、いつまでもギャアギャアと喚き散らすな! お前はもう役立たずなんだよ!!」
「な……何を言うのよ。私、今でも……ちゃんと使えるものを造っているわ」
「ああ、おままごと遊びのついでに出来た物ばかりだけどな!」
「それでも立派な発明よ!! だからおじさんだって特許を申請したりしていたんでしょ!?」
「だが使える物の数に比べて、使えん物の数が多過ぎる。つまりそれは、お前が無駄な金を消費しているって事だ!」
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