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ドアの向こうは、青い海中だった。
私は驚いて、ドアと海中の境に手を伸ばしてみた。
ドアと海中の境は、表面張力で水がぷるぷると震えている。
仕組みは分からないが、ドアのこちら側には、水は一滴もこぼれていない。
手を差し込むと、ちゃんと冷たいし、手が濡れた。
「へんな世界だなぁ…」
私は、海中に顔をつけ、水の中を覗いた。
小さな泡がこぽこぽと、沸騰するように水底から吹き出し、踊るようにくるくると海面へと浮き上がっていく。
頭上に目をやれば、銀色の小さな魚が輪を作り、ぐるぐると旋回しながら螺旋を作る。
まるで、魚と泡がダンスをしているみたいだ。
海上からは太陽の光が差し込んで、水中は青と白のコントラストが美しい。
私が視線を動かすと、人影が、銀色の魚のそばを泳いでいる。
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