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車に乗せられて着いた先は普通のホテルの一室のような部屋。
ベッドがふたつにシャワーにトイレが付いていて、旅行などに行った時の部屋と変わりは無いが、ひとつ違うとすれば、壁に取り付けられたテーブルにテレビ、冷蔵庫は家庭用のものと変わりは無いがツードアで、冷凍庫と冷蔵庫と分かれていて、最初に連れていかれた部屋よりかなり待遇が良い。
しかもクローゼットの中には引き出しもついている。
「長くなりそうだね」そういう悟は陸と仲の良い男子で、何かあったら頼れってと言われていた人。
付き合い自体はクラスで連れてこられた時からだから1週間にも満たないが、今一番頼れる人。
そして、陸を助けるために協力してくれた人。
「荷物って、どうしたらいいんだろう?」
「少し様子を見よう。もし、逃げれるなら荷物はまとめておいた方がいいし」
「そうだね。テーブルに充電器もあるけど」と刺してみるが、完全に電池が切れてはいないから着くものの、やはり圏外。
「使えない」
「部屋についてる電話は?」
受話器を持つが、電話機の下の張り紙に、押せる番号が書いてある。
①番、白服
②番、医務室
「ふたつだけ?」
「用事があれば白服。体調不良は医務室ってだけって事みたいだね」
「他にもあってもいいと思うんだけど」
「確かに。食堂とか合宿ならコーチとかあってもいいと思うけど、また色んなルールみたいなのが増えてくのかな」
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