キタムラ ヒロタカ編

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キタムラ ヒロタカ編

あれは俺らが戦士になったばかりの頃だった 沢山の戦士を亡くした闘いがあった 俺の同期は2人も死んだ たった7人しかない同期の2人が死んだ。 『キリシマは大丈夫そうか??』 「今それキタムラくんが気にする意味あるの」 『ミシェル…』 「この闘いで色んなものを亡くした。でも、今それを後悔したって仕方ない!!私たちは前を向いてるしかないの」 ミシェルの言葉に俺は何とも思わなかった なぜなら、俺はあの闘いの途中で街に帰った戦士の1人だからだ。 戦士の闘いは1人でも生きて帰らせることを第1の目標にしている。 辛い闘いになると大将が判断した場合 その闘いで出た怪我人や戦力にならない人を街に返す制度がある 戦力にならない人…つまり俺のことだ だから最後まで俺はあの闘いを見ることはできていない その悔しさを俺は忘れられない 大将がシゲムラさんに決まった時 俺はシゲムラさんに大佐に任命された 『あ、あの!!なんで俺が大佐なんですか??』 「なんでって??」 『ナカヤマ、キリシマ、ミシェルが選ばれるのは分かります!!あいつら強いしでも俺は…』 「1度街に帰されただろ」 『は、はい』 「キタムラの場合は戦力にならないからだ」 『…。』 「戦力にならなくて街に帰された奴は沢山見てきた。キタムラお前だけだよあんなに悔しそうにしてたの」 『えっ』 「お前は強くなる。俺はそう思う」 初めて言われた"お前は強くなる"… 小さい頃からずっと言われてきた 「お前は弱い」と… 戦士になると決めたときも親に近所の人に友達に笑われた でもこの人だけは"強くなる"と言ってくれた それからというもの俺は沢山練習して 少しずつ強くなっていった そんな中また新たな闘いが始まった 『出動準備!!!!必ず生きて帰ってくるぞーー』 あの時の俺じゃない!! 戦力0のあの時とは全然違う 『お前ら、無理って言うな!!』 「うっす」 怪物に猪突猛進したって勝てない。 わかってる 『うりゃあーーーー!!』 それでも今の俺の隊は切り込み隊!!
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