サクライ リュウセイ編

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「なんでうちの子が…(泣)」 母と父は泣き崩れた 兄ちゃんが死んだとわかったのは 招集されてから1年後だった キタムラ大佐が直々に謝罪しに来た 「本当に申し訳ございませんでした。」 母「やっと…やっと戦士になれたんです。」 俺は立ってることしか出来なかった 「息子さんは最後までこの国を守ってくれました。我々に力が無いばかりに…」 母「なぜ、なぜウチの子が死ななきゃならなかったんですか??今まで怪物が我々の町に来ることなんてなかったじゃないですか!!」 キタムラ大佐は少し黙ってから口を開いた 「言い訳に聞こえるかも知れませんが。息子さんが招集される1日前にリュウセイくんと同い歳の男の子が怪物を殺したんです。その反動だと思われます…」 この時衝撃を受けた 自分と同い歳…ましてや5歳の頃 怪物を殺した子がいる 俺が兄ちゃんの未来を分かっていても何もできなかったのに その子は怪物を… 「その子は多分ですが…99期訓練生に立候補すると思います」 俺はこの時思った "訓練生になってそいつを殺す"と 母「…ありがとうございました。」 父「キタムラ大佐。生きてください」 キタムラ大佐は敬礼をして帰った その子を殺さないと… やらないと 兄ちゃんが報われない 訓練生になるまではそう思っていたのに 訓練生になりその子にあった しかし、その子は俺のように"普通の子"だったから 俺にはどうすることもできなかった 「約束しよう。必ず戦士になるって戦士になったら俺の秘密をリュウセイに話すよ」 『う、うん』 「冷めるうちにカレー食べるぞ」 俺には殺せない。
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