サクライ リュウセイ編

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まだ兄ちゃんが訓練生になる前 『兄ちゃん!!今日も僕と戦ってよ!!』 「俺が勝ってリュウセイが泣く羽目になるだろ」 『今回は負けないもん!!』 俺は強い兄ちゃんが誇りだった 『よーし負けないぞ〜!!』 「怪我すんなよ」 この日だってあっけなく兄ちゃんに負けた 『うわ〜ん(泣)』 「だから言っただろうが!!」 『兄ちゃんはなんでそんなに強いの』 「自分を犠牲にしたからかな」 『どーゆうこと??』 「リュウセイにはちょっと早すぎたな」 今ならわかる 兄ちゃんはあの時から自我を捨てていた だから強かった あの日、兄ちゃんが招集される1日前に戦った 『絶対負けない!!』 「リュウセイがまた泣くだけだ」 『兄ちゃんが訓練生になって強くなったのはわかるよ!!でも…俺だって』 この時は勝てる気がした 『俺も兄ちゃんみたいに〜!!』 「ダメだ。俺みたいになるな…」 バンバンバン この日はいつもより殴られた 『兄ちゃん…ギブ!!』 「すまない」 『本当に兄ちゃんか??』 「そうだよ」 『俺も強くなれる??』 「強くなっちゃダメだ」 次の日兄ちゃんは死んだ。 兄ちゃんに勝てなかった俺が怪物に勝てるかよ… それに兄ちゃんの死んだ原因のやつが目の前にいる 「リュウセイ大丈夫か??」 『シゲ…大丈夫だ』 「リュウセイはなんで戦士になろうと思ったの??」 『…。兄ちゃんを殺したやつを殺すため』 「怪物か…みんな怪物に家族殺されてるんだな」 俺はシゲを…シゲを… 『今は違うよ』 「え?」 『俺の兄ちゃんは戦士だった』 「だった??」 『怪物にやられた。だから俺は兄ちゃんを完全否定するために戦士になる』 「完全否定…」 『自分を犠牲にしないと強くなれないって言われたことがあった。』 「リュウセイの兄ちゃんは自分を犠牲にしたのか??」 『あぁ自分を犠牲にしたことは間違いだったって証明してやる!!俺は兄ちゃんが大嫌いだ!!』 兄ちゃんに1回も勝てなかったのに 俺が怪物に勝てるわけがないだろ…。 でも、勝てたら兄ちゃんより強くなったってことだろ 「それは違うぜリュウセイ」 『なんだよ!!シゲは兄ちゃんは間違ってないって言うのか??』 「お前は兄ちゃんを否定したいわけじゃないだろ。兄ちゃんは間違ってないって証明したいんじゃないのか??」 『は?』 「兄ちゃんの死が無駄ではなかったこと、兄ちゃんの意思を継ごうとしてるんだろ??」 俺は何も言えなかった。 「一緒に頑張ろうぜ!!今までの何にもできなかった俺らじゃない」 『そうだな。』 俺は元々シゲを殺そうなんて考えていなかったんだ 兄ちゃんが正しかったって父や母に言いたかったんだ 兄ちゃんが死んだと伝えられた時 母や父は兄ちゃんを否定した だから…兄ちゃんは間違ってないって だから俺は絶対戦士になって怪物を殺す!! 『シゲありがとうな』 「俺は何もしてねぇよ」 『兄ちゃんは俺に自分のようになって欲しくなかったんだろうな』 「そうか」 『絶対兵士になろう!!ちゃんとシゲの秘密を教えてもらうからな』 「あぁ」 俺は進むよ兄ちゃん。 見てろよ
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