9月

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「郁哉、デザートのトッピングお願い。」 「はい。」 厨房のに窓口からまわってきたケーキ皿。 カウンター内の冷蔵庫に入っている生クリームやチョコレートを取り出して、トッピングを施した。 ──ここは、カフェレストラン″グレイシア″。 俺はこのグレイシアでドリンク作りや、デザートのトッピング、後片付けなどを担うアルバイトをしている。 このグレイシアのオーナー夫妻は、死んだ俺の父親の友達で、子供の頃から良くしてもらっていた。 高校に入ってからバイトを探していると相談したら、すぐここで雇ってくれると言ってくれ、以来週末と長期休みを中心に働かせてもらっている。 接客よりも、飲み物やデザート作り、後片付けや掃除など雑用の方が気楽だろうと言ってくれ、その厚意に甘えさせてもらっていた。
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