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「東。次の駅だぞ〜」
内田の声で目を覚ます。かなり長い夢を見ていたようだ。
東の頭の中に夢の内容が浮かぶ。と思うと、仕事用の手帳を取り出し、あのタイトルだけのスカスカのページを開く。ポールペンを取り出してノックし、見開きにまたがるようにでかでかと何かを走り書きした。
東の手はボールペンをぎゅっと握りしめている。力強い筆跡で書かれたそのページを内田は覗き込む。
「おお、楽しそうだな! 手伝わせてくれよ」
風鳴の友人は目をきらきらさせた。
わすれないで。
星村の、否、風鳴村の神様の、最後の言葉。
忘れるわけがない。涼やかな音の風鈴祭り、遊び場だった木漏れ日の神社、確かにみんなのいた風鳴村。
もう一回、蘇らせよう。未来は、この手で変えてみせる。
手帳に書かれた「風鈴祭り復活プロジェクト」の字を見て、東の口角は上がる。彼の頭の中で、風鈴が一回、ちりん、と鳴った。
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