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理想の姿で遊びに行けるのが嬉しくて仕方ないのだろう、精霊は感謝の言葉を述べながら去っていた。
残されたのは、ランプの精霊を呼び出しながら、願いを一つも叶えて貰えなかった哀れな男と、ランプだけ。
僕は、ランプを拾い上げた。
精霊は、何度か願いを叶えてきたような事を言っていた。
精霊は自分の仕事をすれば、人間と同じように生活が出来るとも言っていた。
つまり、すぐは無理かもしれないが、しばらくしてランプを擦れば、精霊は自分の仕事をするために、もう一度僕の前に現れないといけないのだ。
ランプを忘れて行ったのが運の尽きだったな。
今度、精霊が現れたら、一つ目の願いはお金にしよう。
二つ目は、恋人だ。理想のタイプを明白にしないといけないだろうが、答えは簡単だ。
精霊に、僕と付き合ってくれと言えばいいのだから。
さて、最後の願いは何にしようか。
沢山ある願いを考えている僕は、ランプを眺めながら不適に笑みを浮かべていた。
了
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